↑の続きです
↑初の方はユキオさん編【1】からどうぞ
ちなみにカフェの会計なのですが、驚くことにユキオさんがナチュラルに全額払おうとしてくれたので、《そんなわけにはいかぬ!》と声が裏返りながらも抵抗しました。

いやいやっ!払います払います!!
そんなっ!ネ、ネコまで貰っちゃったのにさすがに贅沢すぎます!!!
テンパりすぎてキモさ500%の喋り方になっちゃいましたが、何としてでもユキオさんに気に入られたい!!という欲が強くてですね…
(《奢られて当然だし~女》ではないです!!!)という自分なりのアピールもあり、ここは引けねえ!なんとしても割り勘にしてもらうぜ!と謎の使命感まで出てきました。
それに貰ったチャームの値段こそ確認しなかったものの、レジ周りに置いてあった他の商品を見た感じシャレオツカフェオリジナル商品だけあって、これがなかなかのお値段だったんです。
素晴らしいプレゼントまで頂いて、食事まで奢ってもらうなんて…そんなそんな、そんなですよ…(????)
最終的にユキオさんが折れてくれたので、無事割り勘にするという目的は果たせました。
しかし!この良かれと思った行動が、後に自分を苦しめることになるのでした………
カフェから出て「ほんとに美味しかったですね~。」なんて言いながら歩きだしたユキオさんと私。

おさだ
さあて、これからどこに行くのかしら?
ふふふん♪
そう、初対面なのに、こんなに順調に行くなんて!!と浮かれに浮かれてまくっていました。
この瞬間までは……

それじゃ、駅に戻りましょうか。

…え゛ッ!?
も、もも、もももももうお開き!?
まだ2時間ちょいぐらいしか一緒にいなくない?体感だと15分くらいなんですけど!
え!もうSAYONARA?!?
ネコチャンチャームまで貰っちゃったし好感触間違いなし!って浮かれてたけど、これは……
見ただけで断るのは悪いから、優しさだけでとりあえずお茶だけはするか…みたいな?
それとも《面接》っていわれるぐらいだから、初回だとこれぐらいが普通なのかな…?
分からない、何もかも分からない…
そして混乱してるうちに駅に着いてしまい、ユキオさんからあっさりとした一言。

今日は本当にありがとうございました!
またラインで連絡しますね~
次の約束を決めるわけでもなく、この濁すような曖昧な言い方、【”また”連絡する】の”また”は永遠に来ないパターンだこれ…
終わった…
何もかも終わった……
そこからはもう歩く屍状態で、気づいたら家に帰ってきていました。
落ち着いて考えてみるとそんなうまいこといくわけないよな…って
異世界転生したわけじゃないんだから…私は私のままなんだから…
婚活ってシビアな世界なんだ…戦いなんだ…分かってたことじゃないか…

見てください、この東京ドームの3倍はゆうにあるという広大な背中も泣いてますよ……
やっぱりあれかな、変な意地はって割り勘主張しないで、ニコニコして「ありがとござまーす!」って素直に奢ってもらったほうがよかったのかな…
いーや、それだけじゃなくて…もっと色々駄目なところがあったのでしょう。
悲しいけれど思い当たる節は山ほどある。
仕方ない、切り替えなければ…そう思ってもこの日はなかなか眠りにつけませんでした。
しかし、その翌日。
もう連絡が来ることはないだろうと思っていたユキオさんからラインがきました。